Lu Xun Complete Works/ja/Fan ainong

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范愛農 (范爱农)

魯迅 (ルーシュン, 1881–1936)

中国語からの日本語翻訳。


第1節


自題小像

霊台に計なく神矢を逃れんとし、風雨は磐の如く故園を黯くす。

意を寒星に寄すも荃は察せず、我は我が血を以て軒轅に薦む。


哀詩三首(范愛農を悼む)

風雨飄搖たる日、余は范愛農を懐う。

華顛萎え寥落たり、白眼もて鶏虫を看る。

世味は秋の荼の如く苦く、人間に直道窮まる。

奈何ぞ三月の別れ、竟に畸躬を失えるや!


その二

海草は国門に碧く、多年老いて異郷にあり。

狐狸はまさに穴を去り、桃偶はすでに場に登る。

故里に寒雲黒く、炎天に凛として夜長し。

独り清冷の水に沈む、能く愁腸を滌うか否か?


その三

酒を把りて当世を論ず、先生は小酒人。

大圜は猶お茗艼たり、微酔して自ら沈淪す。

此の別は終古と成り、兹より絶えて緒言なし。

故人は雲散し尽くし、我もまた軽塵に等し!


広平謹案:以上は『新苗』第十三冊、上遂先生の「懐旧」中より録す。後に『宇宙風』第六十七期の、知堂先生の「関於范愛農」に録す詩三首は、題して『哀范君三章』と云い、その中に数字の略異なるものあり。第一首の「竟」は「遽」に作り、第二首の「已」は「尽」に、「寒」は「彤」に、「黒」は「悪」に、「冷」は「冽」に、「涤」は「洗」に作り、第三首の「茗艼」は「酩酊」に、「成終」は「終成」に作る。而して第三首は本と已に『集外集』に登載するも、「此別……」二句の異なるが為に、故に仍お重載す。「関於范愛農」の文中に云う、「題目の下に原と真姓名を署し、塗り改めて黄棘の二字と為す。稿の後に附書四行あり、其の文に云う、

『我は愛農の死に於いて之が為に不怡なること累日、今に至るも未だ釈然たる能わず。昨忽ち詩三章を成す。手に随いて之を写し、而して忽ち鶏虫を做入せり。真に奇絶妙絶、辟歴一声。……今録して上る。希くは大鑑定家の鑑定を仰ぎ、如し悪しからざれば��ち「民興」に登ずべし。天下は未だ必ずしも仰望すること已に久しからざるも、然れども我も豈に言に已むる能わんや。二十三日、樹又言す。』」


鄔其山に贈る

廿年上海に居り、毎日中華を見る。

病あるも薬を求めず、無聊にして才に書を読む。

一たび闊くなれば脸すなわち変じ、斬る所の頭は漸く多し。

忽にして又た下野し、南無阿弥陀。


無題

大江は日夜東に向かいて流る、義に聚まる群雄又た遠遊す。

六代の綺羅旧夢と成り、石頭城上月は鉤の如し。


その二

雨花台辺に断戟を埋め、莫愁湖裏に微波を余す。

思う所の美人見るべからず、帰りて江天を憶い浩歌を発す。


増田涉君を送りて帰国するに

扶桑は正に秋光好く、楓葉は丹の如く嫩寒を照らす。

却りて垂楊を折りて帰客を送り、心は東棹に随いて華年を憶う。


無題

血は中原を沃して勁草肥え、寒は大地を凝らして春華を発す。

英雄は多く故ありて謀夫病み、涙は崇陵に洒ぎ暮鴉噪ぐ。


偶成

文章は土の如く何くにか之かんと欲す、首を翹げて東雲に夢思を惹く。

恨む所は芳林の寥落すること甚だしく、春蘭秋菊時を同じくせざるなり。


蓬子に贈る

蓦地に飛仙碧空より降る、雲車双輛霊童を挈く。

憐れむべし蓬子天子にあらず、逃げ去り逃げ来たりて北風を吸う。


一二八戦後に作る

戦雲暫く斂まり残春在り、重砲清歌ともに寂然たり。

我もまた詩なく帰棹を送る、但だ心底より平安を祝す。


教授雑詠三首

法を作りて自ら斃れず、悠然として四十を過ぐ。

何ぞ肥頭に賭するを妨げん、弁証法に抵当す。


その二

憐れむべし織女星、化して馬郎の婦と為る。

烏鵲疑うらくは来たらず、迢迢たり牛乳路。


その三

世界に文学あり、少女丰臀多し。

鶏湯は猪肉に代わり、北新遂に門を掩う。


所聞

華灯宴を照らし豪門開く、嬌女は厳装して玉樽に侍す。

忽ち情親の焦土の下にあるを憶い、佯りて羅袜を看て啼痕を掩う。


無題

故郷は黯黯として玄雲を鎖し、遥夜は迢迢として上春を隔つ。

歳暮何ぞ堪えん再び惆悵するに、且く卮酒を持して河豚を食さん。


その二

皓歯の呉娃柳枝を唱い、酒闌り人静かなる暮春の時。

端なく旧夢残酔を駆り、独り灯陰に対して子規を憶う。


客の誚りに答う

無情にして未だ必ずしも真の豪傑にあらず、子を憐れむは如何ぞ丈夫にあらざらん。

知るや否や風を興し狂嘯する者、目を回らして時に小於菟を看るを。


画師に贈る

風は白下に生じて千林暗く、霧は蒼天を塞ぎて百卉殚く。

願わくは画家に新意匠を乞い、只だ朱墨を研りて春山を作さん。


吶喊に題す

文を弄して文網に罹り、世に抗して世情に違う。

積毀は骨を銷すべく、空しく紙上の声を留む。


楊銓を悼む

豈に豪情旧時に似たるあらんや、花開き花落ち両つながら之に由る。

何���期せん涙を江南の雨に洒ぐを、又た斯の民の為に健児を哭す。


無題

禹域に飛将多く、蝸廬に逸民を剩す。

夜、潭底の影を邀え、玄酒もて皇仁を頌す。


その二

一枝の清采湘霊を妥め、九畹の貞風独り醒むるを慰む。

奈何ともせん終に蕭艾の密なるに輸け、却りて遷客と成りて芳馨を播く。


その三

煙水は尋常の事、荒村の一釣徒。

深宵酔いより起き、菰蒲を覓むるに処なし。


報に脳炎を患うと載するに戯作す

横眉豈に蛾眉の冶を奪わんや、料らざりき仍お衆女の心に違うを。

詛咒は而今翻って異様たり、如何ともせん臣の脳は故の如く冰なるを。


無題

万家の墨面蒿萊に没し、敢えて歌吟の地を動かす哀あらんや。

心事は浩茫として広宇に連なり、声なき処に驚雷を聴く。


秋夜有感

綺羅は幕後に飛光を送り、柏栗の叢辺に道場を作す。

望帝は終に芳草をして変ぜしめ、迷陽は聊か大田の荒を飾る。

何くより来たる酪果千仏に供え、得難きは蓮花の六郎に似たるなり。

中夜鶏鳴き風雨集まり、起ちて烟巻に然じ新涼を覚う。


亥年残秋偶作

曾て秋の粛として天下に臨むに驚き、敢えて春温を遣りて筆端に上せんや。

塵海は蒼茫として百感沈み、金風は蕭瑟として千官走る。

老いて大沢に帰れば菰蒲尽き、夢は空雲に堕ちて歯発寒し。

竦きて荒鶏を聴けば偏に闃寂たり、起ちて星斗を看れば正に闌干たり。