Lu Xun Complete Works/ja/Changming deng

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永遠の灯 (长明灯)

魯��� (ルーシュン, 1881-1936)

中国語からの日本語翻訳。


春の曇った午後、吉光屯でただ一つの茶館の空気がまたいくらか緊張していた。人々の耳には、まだ一つの微かで沈んだ声音が残っているようだった——「あれを消してしまえ!」

だがもちろん屯の人々がみなそうだったわけではない。この屯の住民はあまり外出しない。少し動くにも黄暦を調べ、「外出に宜しからず」と書いてあるか見なければならない。書いてなくとも、出かけるにはまず喜神の方角へ歩き、吉を迎えなければならない。忌み事など構わず茶館に座っているのは、闊達をもって任じる数人の若者だけだが、蟄居する人々の目にはひとり残らず放蕩息子と映っていた。

今もやはり、この茶館の空気がいくらか緊張しているだけのことだ。

「まだあのままかね?」三角顔が茶碗を取り上げ、訊いた。

「聞くところでは、まだあのままだ」と方頭が言った。「まだしきりに『消せ消せ』と言っている。目つきもいよいよぎらぎらしてきた。くそっ! こいつはうちの屯の大きな害だぞ、軽く見るなよ。何か手を打って片づけなきゃならん!」

「片づけるなんて、何でもないことだ。あいつはただの……何ものだ! 廟を建てた時にはあいつの先祖だって寄付をしたのに、今度は常明灯を吹き消そうとするとは。これは不肖の子孫じゃないか。県に訴え出て、不孝者として突き出してやろう!」闊亭が拳を握り、卓を叩いて、慷慨して言った。斜めにかぶさった茶碗の蓋も、えいっと一声、ひっくり返った。

「駄目だ。不孝で訴えるには、父母か母方の叔父が……」と方頭が言った。

「惜しいことに、あいつには伯父が一人いるだけだ……」闊亭はたちまちしょげてしまった。

「闊亭!」方頭が不意に呼んだ。「昨日の牌はついてたか?」

闊亭は目を見開いて彼をしばらく見つめ、すぐには答えなかった。太った顔の荘七光がもう喉をいっぱいに開けて叫んでいた——

「灯を消したら、うちの吉光屯はどうなる、おしまいじゃないか。お年寄りが皆言うだろう——あの灯は梁の武帝が点したもので、ずっと伝わってきて、一度も消えたことがない。長髪賊の乱の時だって消えなかったと……。ほら、ちぇっ、あの灯の光は緑にきらきら光っているだろう? よそから通りかかる人もみんな見物して、褒めるのだ……。ちぇっ、なんていいんだ……。あいつが今こんなでたらめをするとは、どういうつもりだ?……」

「あいつは気が狂ったんじゃないか? まだ知らないのか?」方頭がいくらか蔑むような口ぶりで言った。

「ふん、お利口さんだな!」荘七光の顔に脂汗がにじんだ。

【以下、灰五嬸(茶館の女主人)が「昔のやり方であいつを騙したほうがいい」と提案する。しかし以前も「灯はもう消した」と嘘をついたが、当の狂人は廟へ確認に行き、欺かれたと知って怒った。方頭と闊亭らは廟へ向かう。狂人は廟の前に立ち、黄色い四角い顔に藍布の破れた大衫を着て、濃い眉の下の大きな目に異様な光を宿しながら、「あの灯を消さなければ」「三面六臂の青い顔、三つの目、長い帽子……すべて吹き消さねば。吹き消せば蝗も来ない、豚面瘟も来ない」と静かに語る。闊亭が「お前が消したら蝗はもっと来るぞ」と嘲るが、狂人は「お前が消す? だめだ。わたしが自分で消す、今すぐ消す!」と言い、廟の門を押す。膠着状態の末、狂人は「火をつける」と宣言し、周囲は恐慌に陥る。

屯の長老・郭老娃と四爺が対策を協議し、翌日狂人を城隍廟に一晩閉じ込めて邪気を祓うことにする。しかし闘亭は「遅すぎる、本当に火をつけたらどうする」と焦る。結局、狂人は廟の西廂房に閉じ込められることになる。

子供たちが廟の境内で遊び始め、水遊びの歌を口ずさむ。裸の子供が「鵞鳥!」と叫び、女の子が「赤い櫂の鵞鳥!」と笑う。やがて木柵の向こうに閉じ込められた狂人の二つの目がきらきら光り、「火をつけるぞ!」と叫ぶ。子供たちは驚いて逃げ出す。】

かくしてまったくの静寂となった。暮色が降りてきて、緑にきらきら光る常明灯はいっそうくっきりと神殿と神龕を照らし出し、さらに庭を照らし、木柵の向こうの薄暗がりをも照らしていた。

子供たちは廟の外に走り出るとそこで立ち止まり、手をつなぎ、ゆっくりと自分たちの家へ向かって歩いていった。みな笑い笑い、口から出まかせに作った歌を合唱していた——

「白い幌の舟、向こう岸でひと休み。

今に消える、ひとりでに消える。お芝居をひとくさり。

火をつけるぞ! ははは!

火、火、火、お菓子をちょっと食べよう。

お芝居をひとくさり。

………………

……………

……」

一九二五年三月一日

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